【庭に対する想い】
現代の日本における住まいと庭園との関わり合いを考えるとき、源流は千年も前の平安時代までさかのぼります。
平安貴族の邸宅には池や園路、石組がたくみに配置されており、その流れは後の桃山時代において茶の湯の「わび・さび」の精神のもとに完成され、現代の和風庭園へと引き継がれております。
時代は変わり、生産性や、効率、スピードなどがもてはやされ、われわれの住まいに対してのスタンスも変化しております。住宅も最近は低価格化が進み、合 わせてお庭も〈化粧ブロックで土留めをして、カーポートを建て、コンクリートで舗装して完了!〉が定番になりつつあるように思えます。
現在において庭園はガーデンと呼ぶほうがふさわしく、様変わりしたように見えますが、やはり住まいとお庭との調和、そこに住む人との調和を考えたときに欠かせない要素は、古来の日本庭園がそうであったように〈水と緑〉ではないかと考えます。庭園には当たり前のようにあった池や庭木が手間や安全性の問題から現代では軽視されてきたように感じますが、今こそ地球の温暖化対策、生物多様性の保全、またはスローライフの観点でも、ますます必要な部分だと考えます。
私たちは少しでもお客様のご提案の中に、〈水と緑〉の要素を入れさせて頂きたいと考えます。
木々が風にそよぎ、夏は木陰を提供し、野鳥のさえずりが日々の疲れを癒してくれます。
水辺が揺らぎ、安らぎを与え、メダカやトンボの住処となり、そこに小さな生態系が生まれます。
犬や猫は芝生の上で駆け回り、大人も子供も自然と笑顔があふれてくる。
私たちのお庭つくりの原点はやはりそこにあり、そんなお庭をひとつでも多く作れたらなと思います。
【シンのこだわり】
仕事をはじめるにあたり、何となくつけた【シン・エクステリア】ですが、今では親しい人からはシンさんと呼ばれ、それは私にとってこの上無い喜ばしいことのひとつであります。
【シン】にはたくさんの想いを込めています。真心の「真」であり、信頼の「信」であり、親しみの「親」であり
新鮮の「新」であり、ハート「心」であり、その心の「芯」であり、ときには「シーン」であったり。それはいつも仕事をする上で、また生きてゆく上で大切にしたい言葉が沢山つまったものです。
私たちはこれからも、お庭のご提案を通してお客様にピッタリの【シン】をあてはめながら、精一杯の努力をしてゆきたいと考えます。